私たちの住まいは時間と共に変化し、時には改善が必要になります。ご自宅のお悩みを解決して快適な生活空間を実現するためには、部分リフォームとフルリノベーションの違いを理解し、どちらが自宅に適しているかを考えることも大切です。
今回のブログでは実際の事例を通じて、どのようにして家の不満を解決し、暮らしやすいご自宅に変えることができるのかを紹介します。
リフォーム ?リノベーション?
リフォームは、主に既存の家の特定の部分を修理や更新することを指します。これには、壊れた設備の修理や、古くなった部屋の美観を改善するような作業が含まれます。多くの場合、リフォームは比較的小規模で、限られた予算や時間の中で特定の問題を解決するために選択されます。
一方、リノベーションは、家全体の機能やデザインを根本から見直し、大規模な改修を伴います。これは、住まいの性能向上、間取りの変更、あるいは全く新しいデザインへの変更を目指す場合に選択されます。リノベーションは、より大きな予算と時間を必要としますが、家全体の価値を向上させ、長期的な快適性と機能性を提供します。
専門家による現地調査の重要性
部分リフォームかフルリノベーションかの決定には、専門家による詳細な現地調査が不可欠です。建物の状態、構造上の問題点、改善の可能性などを総合的に評価し、最適な改修計画を立てる必要があります。また、将来の生活スタイルの変化や、長期的なメンテナンスコストを考慮に入れることも重要です。短期的な解決策に見える部分リフォームが、長い目で見ると結果的にコストがかさんでしまうこともあります。
部分リフォームからフルリノベーションへ
私たちが対応したIさんご家族は購入から数年経過した中古住宅にお住まいでした。当初の相談内容は、ピアノ講師である奥様より「生活空間とピアノ部屋を仕切りたい」という部分リフォームのご相談。
一般的には、お客様の要望どおり仕切りを作ったり、簡易な間取り変更で対応することがお多いかと思いますが、私達が現地調査を行った結果、家全体にわたる多くの問題が明らかになりました。
特に冬場の寒さが酷く、玄関に置いておいた靴が凍って土間にくっついてしまうほど寒かったとのこと。併せて全体的な断熱性の不足と間取りの使いにくさも問題だと考えました。
このような場合、長く住み続けていくうえでまた将来的にも再び大規模な修繕が必要になる可能性が高かく、部分的なリフォームで解決することは困難だと判断したたため、私たちはご自宅全体のリノベーションを提案いたしました。
全面リノベーションによる生活の一新
リノベーションにより、断熱材や窓サッシの交換、間取りの最適化など、家の住み心地と機能性を大幅に向上させることができたS様邸。
アルミサッシと灯油ストーブから断熱サッシ、セントラル暖房へ改修などの寒さ対策に加え、家全体のレイアウトも見直し、以前は狭く感じられたリビングは、壁を取り払い、広々とした開放的な空間に生まれ変わりました。
また、当初のご相談だった「生活空間とピアノ部屋を仕切りたい」という問題も、将来自宅でピアノ教室を開いても、生徒さんの動線がご家族の生活領域と交わることなく住み分けが可能な間取りへと設計。
ご家族が心地よく住める空間が実現しました。
長期的な快適さを実現するために
このように単なる部分リフォームではご自宅の悩みを解決できない場合があります。そのため、リフォームかリノベーションかの選択をするうえでは、単に現在の問題を解決するだけでなく、住まいの問題点を正確に把握し、将来的なニーズに合わせた最適な改修計画を立てる事が重要です。
そのためには、専門家による的確なアドバイスとサポートが不可欠。住まいの改善を考える際には、この内容を念頭に置いて、賢い選択を行ってくださいね。
ご自宅のリフォームでお悩みの方はぜひ一度SAWAI建築工房へご相談くださいませ。