物件が決まり、じっくりとヒアリングを重ねたあとのステップ。
いよいよ“わたしらしい暮らし”を図面に描いていく、間取り打合せのフェーズです。
暮らしの理想を空間に落とし込むこの時間は、これからの日々を心地よく過ごすための“暮らしの地図”を描く作業でもあります。
これまでの打ち合わせで、M様が思い描いていたのは、たとえばこんな暮らしでした。
- 朝、カーテンを開けた瞬間に、きれいな景色が目に入ること
- 家事動線や収納は、毎日使うからこそ“使いやすさ”を重視したい
- 洗濯物はたたまず“かける収納”でストレスを減らしたい
- 趣味と仕事、どちらの時間も大切にできる空間がほしい

さらに、M様の暮らし方や家事のスタイルからは、
- 掃除は嫌いじゃないけれど、毎日やるのは少し大変
- 料理は好き。でも片付けはラクにしたい
- 朝はバタバタするから、夜のうちに家事を済ませたい
といった、日々の工夫やリズムも見えてきました。

“こう暮らしたい”を図面にする
私たちSAWAI建築工房は、M様の想いを受け止めながら、空間のあり方を一緒に考えていきました。
「ご要望をそのままかたちにする」だけでなく、プロの視点から“もっと心地よく過ごせる”工夫を添えてご提案していきます。
間取り打合せのなかで、さらに暮らしのご要望が具体的に見えてきました。
「動線の中で何度もドアを開けたくない」というご希望もそのひとつです。
そうした声を踏まえて、次のようなご提案をさせていただきました。
- ボイラー周辺をパントリーとして活用
- 生活感が出やすい給湯設備を目隠ししつつ、便利な収納スペースへ
- 食品や日用品のストックをしまえるスペースとして、まとめ買いにも対応できる設計に
- 洗面・トイレへの動線を直線的に設計
- LDKと寝室のどちらからもアクセスしやすいよう、直線的な動線で設計
- 洗面はあえて廊下側に設け、朝の支度や帰宅後の手洗いが自然な流れでできる、生活の中心にあるかたちに

M様邸の場合、さらにこんな出来事がありました。
着工前の打ち合わせで、既存マンションを改めて確認した際、窓からの景色の広がりを再認識。
この素晴らしい景色を最大限に活かすため、最終的に寝室の位置を見直すプランを提案いたしました。
- 寝室をリビング側に配置
- 朝起きた瞬間、窓の外に広がる景色を感じられるよう、寝室をリビング側に配置
- 完全に仕切らず腰壁でゆるやかにつなぎ、「こもる安心感」と「広がる開放感」の両立
心地よく暮らす住まいをかたちにするには、ときに、間取りにおける“当たり前”を見直してみることも大切です。
- 窓と部屋はセット
- 寝室は壁に囲まれた個室であるべき
こうした考え方はごく自然なものですが、リノベーションだからこそ“とらわれなくていい”という自由もあります。 本当に大切にしたい“暮らしの質”を出発点にすれば、選べる形はもっと広がります。 M様にとっては「朝、カーテンを開けた瞬間に、きれいな景色が目に入ること」。その想いを叶えるための間取りの再提案でした。

寝室の位置を見直したことで、物干からWICまでまっすぐつながる動線が。「動線の中で何度もドアを開けたくない」というご希望が、より自然にかなえられるかたちに。家事や生活の流れがスムーズになり、空間にも広がりとゆとりのある間取りになりました。
図面にあらわれた、わたしらしさ
間取り設計は、単なる部屋の配置ではありません。
M様の“暮らし方そのもの”が図面のなかにあらわれています。
たとえば、現在使っているタンスを、ウォークインクローゼットにそのまま配置できるよう、ぴったり寸法を合わせて設計。
既製品では難しい“ちょうどよさ”も、オーダーメイドならではのご提案です。
さらに、「なるべくドアはつけたくない」というご希望を受けて、クローゼットなどにも扉を設けず、空間をシームレスにつなげるように。
暮らしの中での動きやすさと、開放的な雰囲気を両立しています。
もちろん、しっかりと空間を仕切りたい、収納には扉をつけてすっきり見せたい、という方もいらっしゃいます。
「こう暮らしたい」「こうだったらいいな」は、人それぞれ。
だからこそ、リノベーションは自由で柔軟な住まいづくりの選択肢。
一人ひとりの“ちょうどいい”を、図面に込めていけるのです。
これまで“こうできたらいいな”と感じていたことが、いつの間にか線となり、空間として可視化されていく。
図面には、M様の「こう暮らしたい」がそのままあらわれていました。

そして、住まいに“色”をのせていく
間取りが決まると、住まいの骨格が完成します。
間取りは、暮らしやすさや使い勝手、動線の効率を整える“機能の設計図”。
一方で、これから始まる内装の打ち合わせは、「気持ち」や「居心地」をかたちにする時間です。
色、素材、質感──そのすべてが、空間にぬくもりや個性を与えてくれます。
空間に自分らしさを添えていく、インテリアや仕上げの時間。
次回は、内装デザインについてお話しします。
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